出典:http://www.custom-wagon.com/custom/7.1/jim074/

ジムニーにはジムニーシエラという兄弟車があります。
今回発売された新型は特に人気があります。

ジムニーシエラは軽自動車ではなく5ナンバーの普通車になりますが、軽自動車のジムニーと価格や大きさ、燃費などから比較してみましょう。

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ジムニーVSジムニーシエラ、価格で比べるとどっちがいい?

ジムニーの登場は今から48年前の1970年までさかのぼりますが、コンセプトは今と変わらず軽自動車での本格的4WDオフロード車というものでした。

これに対して、兄弟車のシエラはさかのぼっていくと、「シエラ」という名前が付いたのは1993年のモデルからですが、ジムニーの拡大版としてはさらに古くから車種としてはあって、1977年の「ジムニー8」が元祖と言えるモデルになります。

当時の軽自動車規格、550ccより大きい800ccのエンジンを積んでいました。

これに続くのが1982年の「ジムニー1000」で、こちらは970ccとより排気量の大きいエンジンに換装されていました。

さらに1984年にはジムニーシエラの直接の先祖とも言える「ジムニー1300」が登場し、排気量も1300ccとリッター超えのエンジンを搭載していました。

そして、シエラと名前が付く初代シエラが登場。こちらもエンジンは1300ccのものが搭載されています。

2000年にフルモデルチェンジした2代目シエラが登場。

2018年の今年、ジムニーは20年ぶりに、シエラは18年ぶりにフルモデルチェンジされ、7月に同時発売されているというわけです。

軽自動車の本家ジムニーは先代と変わらず660ccのままですが、普通車であるシエラは先代が1400ccだったのに対して、今回のモデルチェンジで1500ccに拡大され、一層パワフルに生まれ変わっています。

見た目にはほぼ変わるところがなく、ジムニーを大きくするとシエラになるといった印象になっています。

新型ジムニー

出典:http://www.suzuki.co.jp/car/jimny/styling/

さて、ジムニーとジムニーシエラの価格を見ていきましょう。

ジムニーには「XG」「XL」「XC」の3グレード用意されています。

それぞれにAT車とMT車が設定されており、価格は以下の通りです。

XG

AT車 155万8000円

MT車 145万8000円

XL

AT車 167万9400円

MT車 158万2200円

XC

AT車 184万1400円

MT車 174万4200円

もっとも下のグレードになるXGMT車を選べば、車体本体価格約146万円ですが、最上位グレードのXCAT車を選ぶと車体本体価格約184万円となり、価格差が大きく出てきます。

グレードによって装備や内装・外装に差があるので、その辺を加味して選ぶ必要があります。

ジムニーシエラ

出典:http://www.suzuki.co.jp/car/jimny_sierra/styling/

ではジムニーシエラはどうなっているでしょうか。

ジムニーシエラは「JL」と「JC」の2グレードのみとなっており、軽のジムニーと同じくそれぞれにMT車とAT車が設定されています。

JL

AT車 185万7600円

MT車 176万0400円

JC

AT車 201万9600円

MT車 192万2400円

となっています。

当然、軽自動車のジムニーに比べて最下位グレードのMT車でも30万円ほどの差はあり、さすが1500ccの普通車といった価格になっています。

ただし、一見値が張っていそうなジムニーシエラですが、1500ccの車として考えると意外に安い価格設定になっています。

競合車ではありませんが、同じ排気量の日産ジュークだと最低価格で197万円からなので、オフロード車という特殊な分野の車ながら、それほど高い価格設定ではないのです。

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ジムニーVSジムニーシエラ、大きさで比べたらどっちがいい?

ジムニーとジムニーシエラはそもそも軽自動車と普通車で分類が違っています。

ですから、大きさで比較する場合は2つの方向性があるでしょう。

小さい車でキビキビとした走りをしたいなら、軽自動車のジムニーより大パワーでオフロードを楽しみたいなら普通車のジムニーシエラという選択になります。

ジムニーは全長3.395m、全高1.725m、全幅1.475mで、長さと幅は軽自動車の現行規格いっぱいいっぱいに使って大きさを稼いでいます。

一方、ジムニーシエラですが、全長3.550m、全高1.730m、全幅1.645mとなっています。

普通車なので大きさに縛りがないということもありますが、軽自動車のジムニーと比べて、全長・全幅で約20cmの差があります。

しかし、前輪から後輪までの長さを示すホイールベースは軽自動車のジムニーと同じく2.250mとなっています。

これは普通車のジムニーシエラも小回りが利くように設計されているためと考えられます。

ジムニーシエラインテリア

出典:http://www.suzuki.co.jp/car/jimny_sierra/interior/

では、室内寸法はどうなっているでしょうか。

ジムニーの室内寸法は、長さ1.795m、幅1.300m、高さ1.200mとなっていますが、意外にも車体が20cmほど前後左右に大きいジムニーシエラも同じ寸法になっています。

新型ジムニー

出典: http://www.suzuki.co.jp/car/jimny/safety/

つまり、ジムニーシエラの大きくなっている分はエンジンの積載空間などに使われているというわけです。

そもそもオフローダーで室内空間をゆったり取るよりは、悪路での走破性などの性能を上げるのが当たり前なので、ジムニーシエラは単純にジムニーの大排気量版と考えていいようです。

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ジムニーVSジムニーシエラ、燃費で比べたらどっちがいい?

最後にジムニーとジムニーシエラの燃費について見ていくことにします。

最近の軽自動車の燃費の良さはみなさんご存じの通りです。

カタログスペックながらも、リッター30kmオーバーという車も珍しくありません。

一方、1500ccの普通車の燃費はというとハイブリッド車なら、軽自動車と変わらないリッター30kmまで走る車もありますが、そうでなければ平均値で16〜18kmくらいが一般的です。

ガソリンスタンド

出典:http://sekiyu.suzuki-business.co.jp/gs.html

それではジムニーとジムニーシエラの燃費を比較してみましょう。

まず、ジムニーですが全グレード共通で、MT車がリッター16.5km、AT車がリッター13.2kmとなっています。

この数字は2018年現在のすべての軽自動車の中でも低い数字で、2リッター以上ある排気量の普通車並みの数字です。

カタログスペックでこの数字なので、実走するとさらに燃費は落ちます。

ジムニーシエラですが両グレード共通で、MT車がリッター15.0km、AT車が13.6kmになっています。

MT車では軽のジムニーの方が若干燃費が良くなっていますが、AT車ではシエラの方が燃費が良くなっています。

ちなみにシエラの燃費はほかの1500ccの車と比べても標準的かやや燃費が悪いという程度のものです。

ジムニーエンジン

出典:https://kuruma-news.jp/post/98536/2

シエラはエンジンこそ1500ccありますが、NAエンジンです。

これに対して、軽のジムニーは全グレードターボ車なので、その分燃費で損をしているところがあります。

ほかの車種と比べた場合、ジムニーの燃費は際だって悪いものですが、ジムニーとジムニーシエラで比較した場合は大差ありません。

まとめ ジムニーとジムニーシエラ、ここまで見てきてどっちがいい?

ここまで、ジムニーとジムニーシエラの価格や大きさ、燃費について比較して見てきました。

正直なところ、ジムニーとジムニーシエラは外寸とエンジン以外に大きな違いがありません。

660ccのエンジンをターボで過給して、パワフルに乗りたいのであればジムニーでしょう。

逆にターボ車のフィーリングが今ひとつ好きになれないということであればシエラを選ぶべきです。

もうひとつ重要なことはランニングコストがあります。

点検などいわゆるメンテナンス費用は誤差の範疇に納まるはずですが、問題は税金です。

ジムニーであれば軽自動車税が適用されるので、年間10800円のコストで済みますが、ジムニーシエラの場合は普通車で1500ccあるので、年間34500円と約3倍のコストがかかります。

このコストをどう見るかでジムニーにするのか、ジムニーシエラにするのかも決まってきます。

ジムニーは軽自動車で唯一のオフローダーですが、小排気量の普通車オフローダーもまたジムニーシエラしかなく、大排気量のパジェロとは立ち位置が違います。

ここも悩ましいところで、どちらも唯一無二の存在だけに、両車を比較してどっちを取るかとなると難しいところです。

ちなみに現状の新型の納期ですが、ジムニーが半年から1年なのに対して、シエラはそれ以上かかります。

現時点では税金のコストと好みの問題、納期などで選ぶ車だと言えます。

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